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ヘタなヤツがうまいヤツに勝つ方法とは?/物語1第19話

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サークルに入ってまだ1ヶ月のユミだが、
さすがに中高軟式をやっていただけあって、
ボール扱いはうまい。

硬式のボールに慣れれば、
今よりずっとうまくなりそうだ。


それに、この勉強熱心な所。
こーゆう何でも積極的に聞いてくるタイプは、
上達が早かったりするのだ。

それに、無類の負けず嫌い。
強くなる要素も兼ね備えている。


「お待たせしました。」

突然のウェイトレスの声でボクたちはふと我に返った。
注文した料理が来たのだ。

腹が減っていたボクたちは、さっそくメシにありついた。
話題が変わって、アキラの試合の話はこれで終わりになった。


後日ユミに聞いた話だと、
アキラは1週間前ぐらいに、
「オマエがオレに勝つには100年早いぜ!」
とタクヤにバカにされ、
さすがのアキラもこの言葉には我慢ならなかったらしい。

「何だと!じゃあ決闘だ!」

「おう!望む所だ!ボコボコにしてやる!」

ということで、この日のシングルスの試合になったそうだ。


アキラはこの1週間死にものぐるいで練習したらしい。
でも、このままでは勝てないという不安が、
どうしても拭えなかったのだ。

それで、当日ボクにもアドバイスをお願いしてきたのだ。
悪友のボクに、下げたくない頭を下げてまで、
なんとかしたかったということなのだ。


アキラ本人の勝ちたいという強い気持ちと、
必死で練習して築いたコンディション。

そして、ボクが授けた3つの戦術。


それらが勝因だ。


3軍だったアキラが、
1軍だったタクヤに勝てたのは、
もちろん本人の努力の成果だ。

だけど、ボクが戦術を授けなかったら、
やはり、タクヤには勝てなかっただろうと思う。


技術は大事だけど、戦術はもっと大事だ。
戦術の善し悪しで勝敗が決まることは現実には多い。

なぜなら、実際にポイントをとるのは、
個々の技術が上か下かではなく、
ポイントをとる仕組みが上か下かなのだから。


そして、それをボクに教えてくれたのが、
大学の体育会テニス部の偉大な先輩達。


ヘタなヤツがうまいヤツに勝つ方法は?
技術のない者が技術のある者に勝つ方法とは?

必死になって毎日考え続けて、しかも、現実に実証してきた、
歴代の先輩達が血と汗と涙でつかんだ戦術や戦略などのノウハウ。


実際に、ヘタな先輩が、大会で、
ジュニア出身のうまくて強い選手を血祭りに上げてきた。

ボクはこの目で何度も、
その驚くべき光景を目の当たりにしてきたのだ。

そして、このボクも、そのノウハウの恩恵にあずかることができた。
何度も格上の選手に勝つことができたのだ。


                              (つづく)

 
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