具体的にどんなことなの?」
「それはね、
『普通一番だろ』戦術と、
『バックオーライ』戦術と、
『強く打っちゃヤーよ』戦術。」
「・・・。」
「ん?」
「ちょっとふざけないでよ! まじめに聞いてんだから!」
「ふざけてないよ、ボクはまじめだよ。
戦術の名前はね、ちょっと変わってるかもしれないけど、
この3つの戦術は、テニスで勝つための基本中の基本といえる戦術。」
「あっそう・・・。」
「まあ上級者なら誰でも知ってるような初歩的戦術かな。
上級者じゃなくても、無意識にやってるヤツはいっぱいいるし。」
「それで、最初の戦術が何だっけ・・・、
1つずつわかりやすいように説明してよ。」
「はいよ。
その前に、テニスの試合で勝つための最も重要な技術って何かわかる?」
「うーん。フォアのストロークかなあ? バックのスライスかなあ?
それか・・・ネットプレー!」
「まあいろんな考え方があるんだけど、
ボクは、テニスの試合で勝つための最も大事な技術は、
サービスだと考えてるんだ。」
「まあねえ、サーブが強かったら有利は有利よね。」
「そう。それでね、テニスは相対的なスポーツで、
相手とのいろんなバランスで成り立っているんだけど、
サーブだけは絶対的な技術なんだ。」
「よくわかんない。」
「つまり、テニスというのは、
相手の球をいかに返すかというスポーツなんだけど、
唯一、サーブだけは、自分だけでどうにでもなるんだな、これが。」
「あたりまえじゃん、サーブは最初の1球だもん。」
「そうなんだけど、
誰もそれに気づいてないかのように見えるんだよね。
だってね、相手がロディックだろうと、ヒューイットだろうと、
そんなの全然関係なしにこっちの思い通りに何でもできるんだぜ。
それってすごいことだろ。」
「なにがすごいのかよくわかんない。
当たり前のことをそんなに大げさに言われても。」
「それだよ、それ。
で、ユミのように、みんなはそのすごさがわかってないから、
サーブの練習が少なすぎるんだよ。
ストロークやって、ボレーやって、最後にちょろっとサーブして、
さあ、試合って感じだろ。」
「プロでもそうじゃん。」
「スクールでも、最後の10分ぐらいに、みんなで、ぱこぱこ打って、
はい、今日のレッスンはこれでおしまい、って感じだろ。」
「別にいいんじゃない、スクールは。
まだ勝つとかそんなレベルじゃないから。」
「それで、テニスの試合で勝つための2番目に大事な技術って何だと思う?」
「それはね、・・・サ−ビスリターンでしょ。」
「えっ・・・、よくわかったね。何で?」
「誰でもわかるって・・・、話の流れから・・・。
で、何で?理由は?サーブの次だから?」
「そう、そのとおり。
テニスの試合の流れの大半は、
この2つで決まると言っても過言ではないんだ。
だからね、練習時間の半分ぐらいは、
サービスとサービスリターンをやるべきなんだよ!」
「でも、ほとんどの人が、その練習をないがしろにしてるってわけね。
で、さっきの戦術の話はどうなったのよ。」
「そうそう、それで、3つの戦術の内2つが、
サービスの戦術なんだってことが言いたかったわけなんだ。」
「なるほどね、サービスが大事だってことをいうのに、
ここまで話してきたわけね。・・・話長っ!
それで、『普通1番だろ』戦術の説明は!」
「それはね、・・・」
(つづく)
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