ツッコミどころが満載でしたが、1つだけ。
主人公の岡ひろみのストローク。
ボールを打とうとラケットを後ろに引く時に、
同じように顔も一緒に引いちゃってます。
つまり、バックスイングした時に、
一瞬ですがボールを見ていないんです!
ボールから目が離れてしまっています!
こんなことは、たった今始めた初心者でも、
絶対にありえないこと。
なぜ、こんなことが起こっちゃうのかというと、たぶん、
これは、実際にボールを打ってるんじゃなくて、
ボールをCG処理しているので、
実際の撮影の時にはただ素振りしているからだと思います。
本当にボールを打っているのであれば、
目はボールから離れないはずです。
やはり、いくらテニスの専門家が制作に協力したとしても、
制作の当事者たちがテニスのことを知らなければ、
こんな風になってしまうんだなあと、
ちょっとガッカリしました。
でも、ただ単純にこのドラマを見て、
「私もテニスをしてみたい!」
なんて子がいっぱい増えてくれることを願っています。
女の子だけじゃなくて、男の子も。
子供たちだけじゃなくて、大人の方々も。
さて、ここからが本題です。
ドラマの最後の方で、
試合の終わり頃に画像が変になりました。
岡ひろみの試合中の視界としての映像が反転して、
まるでネガフィルムのようになって、
自分が勝って試合が終わったこともよくわからず、
相手と握手して初めて気づくという所。
あれは、たぶん、
ひろみが『ゾーン【ZONE】』に入っていることを、
表現しているのだと思います。
「体が自然に動く!」なんて言ってますし。
ゾーンとは、
スポーツの試合中に、
プレイヤーの集中力が極限ともいえる頂点に達して、
その人にとっての最高レベルのプレーをしている状態、
のことをいいます。
この、最高レベルのプレーを、
『ピークパフォーマンス』と言ったりもします。
ボクも、何度も、この『ゾーンに入る』という経験をしています。
ボクは、かなりの近眼で、両目とも0.1しかなくて、
いつもコンタクトレンズをしていますが、
それでもよくて1.0にしかなりません。
ナイターだと、ボールがよく見えなくて、
困ることが多いくらいです。
ところが、この『ゾーン』に入ると、
ものすごく目が良くなったような気がします。
野球選手がホームランを打ったあとで、
「ボールがものすごく大きく見えた!」とか、
「ボールが止まって見えた!」とか言うことがありますが、
その時彼はゾーンに入っていたと言えるでしょう。
ボクの場合は、まず、
ボールは大きく見えるのではなくて、
テニスボールのケバケバの1本1本までが、
はっきり見えるような感覚になります。
それから、止まって見えるというよりも、
ボールがスローモーションのようにゆっくりに見えます。
自分の動きも当然スローモーションなんですが、
もうタイミング的にはかなりの余裕です。
そして、自分のコートがいつもよりとても狭く感じられます。
どんなに遠くにボールを打たれても、
ちょっと動くだけで手が届くような感覚です。
そして、ネット越しに見える相手のコートが、
いつもよりかなり広く、しかも、すぐ近くに感じられます。
それに、ネットがすごく低く感じられるし、
相手コートのラインがくっきり見えます。
どこに打っても、どんなに強く打っても、
狙った所にきちんと入りそうだといった感じです。
コートの中ははっきり見えるのですが、
コートの外側は、逆に、
まるで霧が立ちこめたように、
ぼ〜っと霞んでいるような感じになります。
そして、視覚と同じように、聴覚でも変化が起こります。
コートの中での音ははっきり聞こえるのですが、
コートの外の歓声や雑音なんかは、
遠くの方から微かに聞こえる感じになります。
ボクはネガフィルムのように見えることは全くありません。
試合が終わったことに気づかないなんてことも、
感覚がかなり敏感になるボクでは、絶対にありえません。
相手が次に何をしてこようとしているかとか、
相手の心理状態が手に取るようにわかります。
しかも、自分自身の精神状態は最高です。
程よい緊張感の中で、もちろん100%集中していて、
自信に満ちあふれています。
肉体の状態も最高です。
体が自然に滑らかに動きます。
考える前に先に体が勝手に動く感じです。
しかもタイミングはばっちり合っています。
体のどこにも余分な力が入らず、
軟らかいのに力強い、全身がバネになったような感覚です。
メンタルもフィジカルも最高の状態で、
自分が全知全能になったような気分です。
まるでテニスの神様が降臨してきて、
自分の体に乗り移ったかのような感じです。
不思議な感覚です。
嘘のような本当の話です。
あなたはゾーンに入ったことがありますか?
もしなかったとしても、
本気でテニスをやっていれば、いつかは体験できるでしょう。
ぜひあなたもこの不思議な世界を味わってみてください。
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