テニスで勝つ方法!
強者の技術+戦術+戦略+精神+肉体
創刊号
2004.01.16
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テニスボーイドットネット
TENNIS-BOY.NET
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「なあ、レイジ! シングルスであいつに勝つ方法を教えてくれよ!」
ボクは一瞬自分の耳を疑った。
振り返るとアキラが真剣な顔で立っている。
いつも負けても全く悔しそうなそぶりも見せなかったあのアキラが、
まさかそんなことを言い出すなんて・・・
だが、アキラの目は本気だった。
いつものおちゃらけのカレの姿はどこにも無かった。
アキラの言うあいつとは、タクヤのことだ。
アキラもタクヤもボクとは高校のテニス部の同期だ。
ボクは大学の体育会テニス部に入り、
このテニスクラブでコーチをやっているが、
アキラとタクヤは別の大学に入り、
同好会を作ってテニスを楽しんでいる。
アキラとタクヤはいつも一緒の仲良しだが、
テニスのレベルでは水をあけられていた。
タクヤとボクが高校時代レギュラー争いをしていた1軍だったのに対し、
アキラは3軍といったところだったのだ。
アキラはおそらくタクヤには、
シングルスで一度も勝ったことが無いはずだ。
いったいアキラの身に何がおこったというのだ?
だいたい約束の1時間も前に1人で現れた時から、
様子がおかしいとは思っていたが・・・
とにかく、アキラは本気みたいだ。
本気でタクヤに勝ちたいという顔だ。
まあ理由はいい。
勝ちたいのなら勝たせてやる。
勝つ方法なら教えてやる。
だが、実際に勝てるかどうかはアキラ次第だ。
しかも、教える時間は30分ぐらいしかない。
「わかった、教えてやるよ。
でも、実際に勝てるかどうかはオマエ次第だぞ。」
アキラはホッとしたような表情でうなずいた。
(つづく)
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こんにちは、カムイ・レイジです。
お待たせしました。創刊号です。
このお話は、事実を基にして構成していますが、
各人の名前と会話その他の細かい所は脚色しています。
テニスで勝つ方法として、
大事なことをよりわかりやすく表現するためですので、
なにとぞご了承ください。
というか、正確にその時の状況を、
記憶していないからといった方が正しいのですが・・・
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さっそく、質問メールがいくつか届きましたので、
その中の1つに回答します。
<質問>
こんにちは!テニスに熱い高2生です。
僕は試合になるといつも通りに思い切り打てなくなってしまいます。
メンタルトレーニングや、
インナーゲームを実践しているのですが、
なかなか効果が現れません・・・・。
あと少しで部活が終わってしまう上、
これまでに一度も満足できる試合をしたことがないので、
最後くらい全力で打てるようになりたいです!
アドバイスよろしくお願いします!
<回答>
練習ではちゃんと打てるのに、
試合ではいつも通りに打てない。
ズバリ!これは経験不足です。
テニスは一見華やかで上品なスポーツに見えますが、
本質は1対1の殺し合いなんです。
やるかやられるか、
生きるか死ぬか、
DeadorAlive!
シングルスに限らずダブルスもそうです。
2対2になるだけです。
64人のトーナメントは、
63人の死体の山の上に、
たった1人だけが生き残って立っている。
信じられないかもしれませんが、
スポーツの本質とは、
殺し合いや戦争のシミュレーションなんです。
実際に殺し合うことなく、
人間の内に潜む厄介な殺害本能を、
平和的に解消してしまう。
人類の叡智が生み出した偉大な財産です。
このテニスの本質をまず理解してください。
そうすると、
生きるか死ぬかの試合で、
極度に緊張して体がいつも通りに動かないのは、
当たり前のことなんです。
では、どうすれば、
いつも通りでいることが出来るか?
それは、場数を踏むことです。
「ばかずをふむ」と読みます。
実戦経験を数多く積むこと。
これが大事です。
部活内での試合数を大幅に増やす。
対外試合を毎週土曜日に必ずやる。
一般の大会にどんどんエントリーする。
やり方はいっぱいあります。
あるいは、
試合の勝ち負けは横に置いておいて、
試合形式で練習する。
例えば、
同じぐらいの実力の人と、
部活が休みの時に、
シングルスを5セットやってみる。
勝ち負けではなく、
ただ5セットをこなす。
時間があるなら10セットでもいい。
何セットでもいいからたくさんやる。
これは、かなりの戦術練習になります。
また、あるいは、
自分の勝ちパターンを作っていくために、
勝ちグセをつけるために、
いい方法があります。
それは、言葉は悪いですが、
自分よりかなり弱い選手を、
自分の咬ませ犬にする方法。
キミは2年生だから、
1年生の一番弱い人から順番に試合に誘って、
1人ずつやっつけていく。
ダブルスだったら2人ずつやっつけていく。
部活の練習時間内でもいいし、
早朝練習でもいいし、
部活が休みの日のテニスコートでもいいし、
どこか別のコートでもいい。
1年生はいくらボコボコにやられても、
嬉しいに決まってます。
それもすごい練習になるのだから。
どうやっても負けない相手だったら、
思いっきり打って勝つことが出来るはず。
また、逆にそういう相手を選ぶんです。
そうしていきながら、
思いっきり全力で打つことだけがいいことではないことも、
学んでいくことが出来る。
それでは、今日のまとめです。
『 練習通りに試合でも打てるようになるには
場数を踏む
つまり
試合体験・実戦経験を数多く積むこと 』
長くなってしまったので、
最後にもう一言だけ。
『 テニスにおいて最も重要な戦略
それは
攻めるべき時に 攻めきり
守るべき時に 守りきり
つなぐべき時に つなぎきることにある 』
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ところで、昨日『エースをねらえ!』見ましたか?
ボクは見ました。
「そんなことあり得ないだろ!」とか、
「そんな、ばかな!」とか、
思わずツッコミを入れたくなる所とか、
笑える所がいっぱいあって面白かったんですけど、
ひとつ、どうしても気になったことがありました。
それは、宗方コーチが独断でひろみを出場選手にする所です。
たしか原作がそうなっているから、
当然のようにドラマでもそうなるんでしょうけど、
あれは非常に良くないです。
誰もひろみの隠れた才能に気づいていないが、
天才の宗方コーチだけが気づいていて、
特別に育てようとするのですが、
たとえそうだとしても、
最初からきちんと試合をして選ぶべきです。
強いチームを作るためのコーチの役割は、
チーム内の競争が活発になるように環境を整えることなんです。
試合で勝つ者こそが強い者である、というルールを作って、
1年生だろうが、初心者だろうが、
チーム内の試合で勝てばレギュラーになれるようにする。
そうして選ばれた選手だったら誰もが納得する。
靴に画鋲を入れたり、
ラケットを隠したり、
ガットを切り刻んだり、
といったことも起こりにくくなると思います。
クラブの顧問やコーチをされている指導者の方、
絶対に宗方コーチのまねはしないでくださいね。
今日の言葉はこれです。
『 競争のある所にこそ
強さが生まれるのだ
コーチの仕事は
正しい競争の環境を整えることにある 』
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